人はどこから声を出しているのでしょうか。
そりゃ口からでしょう、と思う方、勿論、当たっています。
でも、よく、腹から声を出せ~!とか言いますよね?
部活動とか社員研修とか、気合を入れる時によく言います。
スポーツでは声を出し合って意志を伝える必要もありますしね!
声は、呼吸と一緒に、肺から気管、喉を通って、口から出します。
肺の部分を、腹から出す、と言うように言い換えているようです。
お腹の筋肉を使っているからですね。
お腹は空気を送る風船のような役割をしています。
そして喉は、声の質や、高さ、太さ、などを調整します。
では口は何をするのか?
口の中(歯の内側)は、響きを作るようなところですから、声に奥行きを出す役割、という感じでしょうか。
ちなみに英語はそこを沢山使わなければ発音できません。
そして、唇で、声の輪郭をつくります。発音をクリアにする場所です。
日本語では特に、「マ」とか「パ」とか唇を合わせないと出せない言葉を主に作ります。
カラダの連携作業で、声が出来上がっていきます。
ところで、私が最近よく思うのは、日本人は総じて声が小さい…ということ。
海外に行ったり、もしくは外国人のグループが居たらとても声が大きく感じます。
大声、というよりは、響く声と言う感じがします。
歌を教えていると思うことですが、
話す声がとても小さい人がいます。
そういう人は、歌声も小さいです。
(小さいのが悪いということではないですが)
話し声がささやき声のような人もいますし、ちょっと裏声で話す人もいます。
そうすると大抵は、歌も同じような感じです。
その人の人柄や生活の様子が、歌に出てきます。
日本語の特性で特に良くないなと思うところは、唇だけで話せてしまうことです。
腹話術のように、唇の最小限の動きで話せてしまいます。
それは、全ての言葉が母音で終わることも一因です。
外国語のように、子音で終わる必要がないから唇を沢山動かさなくても通じます。
母音も外国語のほうが沢山あります。
(それについては、また書きたいですが)
それ以外に、何故、日本人は声が小さいのか、考えてみました!
・大声で話すことを上品としない文化。特に女性はおしとやかさを求められてきた
・謙虚であることを良しと考える文化=自己主張より協調性
・日本家屋は、ふすま、障子、御簾、暖簾などで音が筒抜けだったので、どうしても内緒話が増えてしまって、ひそひそ声になってしまう
・国土が狭いので、大声で話すと隣の他人に迷惑である
どうでしょう? 他にも思いついたらぜひ教えてください。
日本の良い文化も、裏返すと、なんだか自信のなさそうな人が増えていきそうですね。
気分の良い日は、ちょっと意識して、いつもよりはっきり声を出してみましょう。
ハキハキ話すと、自信があるように見えるという相乗効果があります。
国際的にも女性が活躍する時代です。
もう少し自信をみせても、日本人は見せすぎということはありません。
それに、胸を張って、人の目を見て、ハキハキ話す人はとても素敵に見えますよね。
意識して体の中から声をだしてみてください。
唇の先だけでなく、あなたの内面から。
人柄もあふれて出てきそうです。
ハキハキと話をすると、良いことが起こりそうですよ!
自然と、前向きな気持ちになるからかもしれません。
私は、そんなアプローチからも、
声の指導をしていけたらよいなと思っています。
Kate Naoko
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