グルメ

親しい人としっとり飲みたい「秋上がり」。

 

気温の幅はありますが、平成最後の秋がやってきました。

日本酒業界で秋といえば、「秋上がり」「ひやおろし」

春に搾った新酒を貯蔵して今の時期に出荷される日本酒のことをいいます。

 

 

春に出回る新酒が「フレッシュでパンチのある味わい」だとしたら、秋上がりやひやおろしは、カドが取れた落ち着いた味わいを楽しめます。

いいですねえ。

ぜひ秋の夜長にご夫婦で、恋人と、友人と、ひとりでも、しっとり味わっていただけたらと思います。

 

というわけで、

今回のおすすめは「梅ヶ枝(うめがえ)」。

先日、長崎の佐世保市へ旅行した際、飲食店でよく見かけた銘柄で、口当たりのよい、やさしくしっとりとした味わいです。

 

私がふだんよく飲むお酒は、関東~東北圏のものが多いのですが、

最初にこの梅ヶ枝を口に含んだ感想が「えっ、これお酒?お水じゃなくて?」。

後からじわじわお酒の香りと旨みがやってきて、完全なる日本酒だと確信したのですが、なぜ先のように思ったか。

それは「硬度」と関係していそうです。

 

 

 

硬度と「硬水」「軟水」のお話

お水の硬度とは、カルシウム・マグネシウムがどれだけ含まれているかによって決まり、

たくさん含んでいると「硬水」、あまり含まれていないと「軟水」と呼ばれます。

日本の川は、ヨーロッパ諸国の川に比べて、形状が急角度で短いといった特徴があり、降水量は世界平均の約2倍もあります。

つまり、水が上から下へじゃんじゃん流れ、それに加えて火山灰土壌が多いため、日本は全体的にあまりカルシウムやマグネシウムを含まない「軟水」傾向にあります。

中でも西の方は軟水なので、こんぶで出汁をひいてもしっかり旨味が感じられますよね。東の方はやや硬水なので、鰹節でしっかり出汁を取る文化が中心です。

(ちなみにフランスは日本より硬水のため、野菜や動物の骨をしっかり煮込んで出汁を取ります。日本の水で同じやり方をすると味がしつこくなってしまうと某有名店のフレンチレストランのシェフがおっしゃっていました)。

 

 

日本酒においても、水質はダイレクトに味へ影響します。

江戸時代に大人気だった「灘の男酒」「伏見の女酒」というのは、硬度の違いによりました。

 

灘の水(兵庫県神戸市)はカルシウム・マグネシウム量が115.7mg/ 1ℓ。

比較的硬度が高いため、パンチの効いた男性らしい味になります。

それに対して伏見の水(京都府伏見区)は71.2 mg/ 1ℓ。

灘より硬度が低いため、しっとりとした女性ぽい味になったというわけです。

さて「梅ヶ枝」は、佐世保市で作られており、

水の硬度を調べるとざっと29~39㎎/ℓ。

(出典:https://www.city.sasebo.lg.jp/suidokyoku/suisui/documents/h29kanri-nouyaku.pdf

※水道の水と伏流水で硬度は多少変わるとお思いますが、目安にしています。

 

 

伏見の女酒よりも軟水ということは、

女子力が激高い「超女酒」といっても過言ではなし!

だから、アタックが柔らかく「水のよう」と思ってしまったというわけです。

……ただし梅ヶ枝もアルコール度は他の日本酒と同じ15度。

くれぐれも、水と間違ってゴクゴク飲まないようご注意くださいね!

 

 

ペアリングは、山口県宇部市名産のかまぼこを用意。

う~ん、歯ごたえとしっかり旨味を感じる逸品。かむほどうまい~

梅ヶ枝との相乗効果で、シンプルな味が引き立ちます。

梅ヶ枝は、冷やすとキリリと旨味が立ち、ぬる燗だと辛みが立ち、

熱燗だとほっこりまろやかな味に。

 

これからの肌寒い季節、同じお酒でも温度を変えて楽しみたいものです♪

みなさまも良い乾杯を!

 

斎藤貴美子

投稿者の記事一覧

フリーランスのコピーライター/ライター/利き酒師(2018年12月~)。日本酒は、芸術かつ宇宙だと知り instagramの#SAKEISAWESOMEkimikoにて日本酒にキャッチコピーをつける取り組みを実施しながら勉強中。

関連記事

  1. 夏限定4!「夏子の酒」を読んでから飲む。
  2. そうだ、京都、飲もう。前編
  3. ベルギービールについて改めて知りたい!女子向けおすすめビール紹介…
  4. スパークリングな日本酒で、女子会を始めよう。
  5. 毎日、味が変わる日本酒!?~風の森 秋津穂 純米~
  6. 可愛すぎるお菓子たち。ちょっとした工作でオリジナル雑貨に!
  7. カップ酒で回想旅
  8. いい仕事、してますか? めきめき美味しくなっている「松の寿」

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

カテゴリ一覧

アーカイブ

おすすめ記事

  1. 自分の部屋をさらに素敵な空間に・・・
  2. 登山用の装備を準備しよう!
  3. アメリカの最新アロマ事情  〜 自然なペットケア 〜

ピックアップ記事

PAGE TOP